Concept

ケポベーグルズのこと

文/若松香織(フリーライター)

Kepobagels、ついにオープン!
京王線は上北沢駅、こののどかな町の噂のベーグルを、味わいに行ってきました。白とグレーを基調とした店内には、「五穀みそ」「きなこ」「よもぎ大納言」など、和風テイストのベーグルが所狭しと並んでいます。なにゆえに和にこだわるのか?店長(通称kepo)に聞いてみましょう。
- なぜ和ベーグルにしようと決めたんですか。

kepo(以下K) 「ベーグルってモチモチした食感が特徴のパンでしょう。お餅に合う和風の素材ならベーグルにも合うだろうと思って」

…うーん。分かるような分からないような。でも、動機はともかく、もっちりした生地に意外にどの素材もマッチしています。私は「野沢菜」が好きです。しょっぱさと、独特の香りがやみつきになりそうです。「黒糖くるみ」もくるみゴロゴロがたまりません。「きなこ」も優しい味です。「ごまさつ(ごまとさつまいも)」もいいなあ。

K 「Kepobagelsの和ベーグルの生地の特徴は、簡単に言えば堅いパンということです。堅いといっても水分が少ないということではありません。水分はたっぷり入っているけれどもっちりとした歯ごたえがある。これはたんぱく質が多い粉を使用しているからです。」

ベーグル2- 堅いパンって、なんかパサパサして古いパンというイメージですねえ。

K 「そういうイメージもあるかもしれませんが、”堅いけどジューシーなベーグル”が私の目指すベーグルです。粉の味を純粋に楽しめると思います」

粉へのこだわり、食感へのこだわり
- ということは、粉選びにもかなりのこだわりが?

K 「いろいろ試した結果、すごくいい粉に出会えました。北海道のものですが、わりと珍しいタイプの粉です。最近の輸入小麦の値上がりという事態になって、改めて海外の材料に頼りすぎていたなと実感します。和ベーグルということもあり、私は粉以外でもなるべく国産の材料を使っていけたらと思っています」

- プレーンベーグルに「酵母4%」「酵母6%」「酵母10%」と3種類ありますね。

ベーグル1K 「和ベーグルは天然酵母(自然酵母)を使用していますが、酵母が少ないほどもっちり、みっしりとした生地になり、多いとふんわりした食感になります。開店に向けて酵母の割合を替えて試作を繰り返し、友人たちに試食をしてもらったところ、好みがまちまちだったんです。だからいっそ3種類作っちゃえ、と。ちなみにプレーン以外のベーグルはすべて6%です」

- なるほど。食べ比べる楽しみがあるということですね。

K 「好みによりますが、粉の味がよく分かるのは4%ですね。カリカリにトーストしてバターをつけて食べるとおいしいですよ。ふんわりとした10%はサンドイッチにも向いています」

和ベーグルとニューヨークベーグル
- ニューヨーク(NY)スタイルのベーグルも作ってるんですね。

K 「あくまでメインは和ベーグルなんですが、NYにベーグルの研究に行ったときに、その魅力にはまってしまって作ることにしたんです」

- NYベーグルとはどういうものですか。

K 「ベーグルはニューヨーカーにとってごく日常的な食べ物で、安いし全然おしゃれじゃない(笑)。労働者のおじさんたちがコンビニのおにぎりみたいに気楽に買っていきます。でも、その存在がなんだかカッコいいんです」

- トッピングがいろいろありますね。セサミやポピーシード、ガーリックにオニオン、それらを全部まぶしたものがエヴリシングですね。

ベーグル3K 「NYベーグルはクリームチーズサンドにしてもおいしいですね。NYのベーグル職人はかなりラフに作っていたので、私も気分だけマネしています(笑)。こちらはイーストを使ってるし、茹でる時にも生地をドーッと豪快にお湯に入れたり。和ベーグルはすごく丁寧に扱うのですが、NYはあえてラフに作っています」

_mg_9166.jpg最後に、きっとみんなが疑問に思っていることをお聞きしますが、kepoっていったいなんなんでしょう?

K 「私の高校時代からのニックネームです。なぜこうなったか覚えてないんですよねえ」

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